ねじまき鳥クロニクル 2」村上春樹 全作品1990-2000 5巻、読了

第三部 鳥刺し男編 
何故、こんな無味乾燥の主人公なのだろう。現代の話をやめて、戦中のストーリーだけでもよかったのか。不気味じゃないのだ。主人公は嫌いだ、「国境の南、太陽の西」の主人公ハジメくんがいい、この主人公の岡田亨はなにもなさない。つまらない名前の列挙はイマジネーションを破壊する。シナモン、ナツメグ、加納クレタ、加納マルタ。
不可解な様相は「ツインピークス」を連想させ、唯一好感の持てるキャラが「牛河」だった。「海辺のカフカ」に通ずる、人を殺すという妄想?夢?想念?が渦巻く。一体、現実になにをしたのだろうか。